こんにちは!マナブです。
突然ですが、「いいクリエイターの条件とはなんでしょうか?」
あなたがクリエイターなら何を極めたものがいいクリエイターになれるのでしょうか?
NEWSpicksより
まるで、預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。
今回、紹介するのは、『ドラゴン桜』や『宇宙兄弟』などのヒット作を手掛けたことで知られる、編集者の佐渡島庸平氏だ。
クリエイターを発掘し、ブレイクさせる手腕に定評のある佐渡島氏は、しばしば「いいクリエイターの条件は何ですか?」という質問を受けるという。
そう聞かれるたびに、佐渡島氏が挙げてきたのが「観察力」だ。
では「観察力」とは何だろうか?
実は佐渡島氏自身も、当初は解像度の高い定義を持ってはいなかったという。
そこで改めて、観察力の本質と、その鍛え方を考察した1冊が『観察力の鍛え方 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか』。
佐渡島氏の「思索の軌跡」とも言うべきこの1冊を読み進めるうちに、観察力の概念が一新されることでしょう。
これまでのエッセンスをもとに、佐渡島氏がたどり着いた「世界の捉え方」に迫っていきたい。
わかることが観察ではない
「わかる」というのは大概、言語化によりなされている。
言語化することによって他人と共有して、カテゴリーに分けて引き出しにしまうことができるとても大事なことです。
が、ぼくは良く改善発表の資料をつくるとき「画だけで表現しろ」としごかれました。
初心のことの僕の資料はとにかく自分がやってきた実績と経験の情報をつめこもうとして、文章ばかりの資料だったのを思い出します。
言葉で表現されたものは流されてしまう、心に残る表情や現場の声、自然現象はなぜそれが心に残るのか簡単には説明できないこともあり、介錯(かいしゃく)の余地が無数にあり、だからこそいつまでも記憶に残るのだ、ということでした。
父のサブ農業の手伝いをしてからは言葉が通じない植物が仕事相手ですので、ナスだとかレタスだとかを見ながらあと何日で収穫できるとか、肥料が多いとか少ないとかを見極める必要があり、より見た目、触感、匂いなどの機微に敏感にならざるを得なくないのがわかりました。
中でも手強いのが匂いで、微妙な匂いを言語化するのはとても難しいし、表現のすべが少ないのですが、だからこそ記憶にも残りますね。
最終的には「言葉にできないなにか」を言葉にしたり、映像や音にしたりしなければ表現にならないのですが
まだ開けていない新たな引き出しがあることに気づいて、そこに上手いこと言葉をはめることができると気持ちの良いものですよね。
「悪い観察」と「いい観察」の違い
良い観察とは「 物事に対して仮説を持ちながら、客観的に物事を観て、仮説とその物事の状態のズレに気づき、仮説の更新を促す 」と佐渡島さんはうたっていました。
毎日、目をつぶって生きているわけではないので、何かを観察をしています。
しかし、そこから 得る学びの量は人それぞれ だと思うのです。
実際、漫然と物事を見ても、ひっかかりがなく、刺激が少なく、すぐ飽きてしまうのですが、
「自分はこう思っているんだけど、実際はどうだろう?」と、仮説を更新するためですと脳が活性化され得られる情報量も増えていきます。
もちろん、観察の質を高めるためにバイアスを取り除く意識も必要ですが、とっかかりとしては、仮説に基づいた観察から始めると刺激が増えて楽しくなっていくので、おすすめです。これは、「WHYを繰り返す」と言っているんですが、本当にこのように繰り返すだけで、問いを深めらえれるので普段から意識してみるだけで、普段見えないものがあらゆる角度で物事を見ることができます。それも、無数に。
一方、
悪い観察は、「 仮説と物事の状態に差がないと感じ、わかった状態になり、仮説の更新が止まる。 」
観察は、問いと仮説の無限ループを生み出すもので、その無限ループ自体が楽しいものであるため、創作をはじめたとする様々な行動の源になりえる。
観測は、観測自体が目的になり得るが、観察は自分で見つけてしまったが故に解きたく問いとセットでモチベーションになりえる。
観察の目をゆがめるメガネに注意!
佐渡島さんは「観察力」を鍛える時に、まず、具体的に何から始めればいいか教えてくれた。
それは、
思索を開始する時に僕がまず行うのは、 辞書をひくだ。字義を調べる。観察という言葉の意味を紐解くところから始める。
言葉に潜む言霊を知ろうということらしく、客観的に他にどんな意味があるのかを知ること大事。
実際、「見る」という行為を辞書で引いてみると、合計すると「計22字」の文字が存在するという。
良く使う言葉で、「見る」「観る」「看る」「視る」「観る」「診る」「覧る」と7つくらいある。そして、「察」という言葉と組み合わせると、「視察」「診察」という熟語もある。
「視察力」や「診察力」は鍛えても、応用可能な能力にならなさそうだ。やはり「観察力」に注目するのはとてもいいことであることが分かる。
言葉の中に潜む言霊から抽象概念を理解しようとするアプローチから、「観察」についての思索は始まり、辞書でひくと、
「物事の状態や変化を客観的に注意深くみて、組織的に把握すること」とある。
「客観的」を「主観的」に入れ替えたら、「観察」ではなく、どんな言葉になるのか?
「客観的」、「注意深く」というのが、観察を特徴づけているように思う。そして、「把握する時に組織的に」というのも重要だろう。もしも、「感想」だろうか。もしも、「注意深く」を「全体的に」に入れ替えたら、「視察」になるだろうか。
であれば、観察力とは、「客観的になり、注意深く観る技術」と、そして観て得たことを、「組織的に把握する技術」の組み合わせることでなりたっている。分けることによって、理解が進む。客観的になり、注意深くなる技術、組織的に把握する技術のそれぞれであれば、鍛え方が見つけられる。
「客観的になり、注意深く観る技術」これをしっかり鍛えていけば、あなたも必ず観察力に磨きをかけることができるであろう。
最後に「凄いなと感心した方々の共通点」観察力=好奇心!
今まで凄いなと感心した方々の共通点は、まさしく観察力の凄さです。
そして、「 観察力=好奇心 」だとぼくは思います。
どんなに観察を深めようと努力しても、そもそも好奇心がなければ、表面上の観察に終わってしまう。
好奇心は、物事を俯瞰的に、かつ多角的に観察できるカギです。以前、会社で、「好奇心」がコアコンピテンシーのひとつで始めピンとこなかったもの。
ところが、
違う部署の上長はまさしく好奇心のかたまり。結果報告をすると、why? Why? Why? と答えた内容にさらに質問が続き、問いにより最初に見えていた姿とは違う姿が発見できたものです。まさしく観察力。
モノに限らず、人への観察力=好奇心、つまり興味を持つことも大事ですね。なぜなら、「人は自分へ興味を持つ人に興味を持つ」から。
観察力=好奇心は、日頃の仕事&人との関係性を豊かにしますね。
本当に僕はこの好奇心で大きくかわったと自負している。
だから、あなたにも日ごろの「好奇心」大切にものごとを観察してほしい。