社会人にもなると勉強という言葉からかけ離れていきます。
しかしながら、社会人ほど人生という長い時間で永遠の勉強の始まりです。
「終生勉強」松下幸之助、「生涯勉強」福沢諭吉
経営の神様と呼ばれた松下幸之助や、学問のススメで有名な福沢諭吉と歴史になを連ねてきた人たちが口を揃えて生涯勉強というくらい、勉強は人生に豊かさと好奇心を与えてくれるのです。
ですが、正直社会人になって目の前の業務や家族との時間、同僚とコミュニケーションに時間を取られたりと様々な要因で勉強する時間を作れていません。
ほとんどの人が会社にぶら下がってなんとなーく働いて、なんとなーく給料をもらって仕事をしていませんか?
これからの時代はVUCAの時代と呼ばれており、先行き不透明な安泰が見えない社会になっていきます。
VUCA時代とは?簡単にいうと時代の流れが早い(変化の早い)時代を示します。
VUCAは以下の頭文字を並べたものです。
「Volatility(ボラティリティ:変動性)」
「Uncertainty(アンサートゥンティ:不確実性)」
「Complexity(コムプレクシティ:複雑性)」
「Ambiguity(アムビギュイティ:曖昧性)」
VUCAに込められた4つの単語が示す通り、VUCA時代とは変動性が高く、不確実で複雑さらに曖昧さを含んだ社会情勢を示します。
そんな時代を私たちが生き抜くためには、自分自身に付加価値をつけなくてはいけません。そのために、広い分野・領域の勉強(インプット)をしていかなくてはいけません。すでに社会人になって今すぐ勉強しなくてはいけないと感じたら、少し待ってください。
社会人が今から勉強するのに、今まで通りの勉強を普通にしていても、時間の浪費になりかねません。
そこで、社会人が勉強できない理由と、社会人に必要な勉強方法について話したいと思います。
社会人が勉強できない理由
社会人になるとほとんどの人が急に勉強することがなくなります。
それこそ、燃え尽き症候群のように…
平日は、朝から晩まで仕事。
休日は部屋で平日の疲れをやしなうためにゴロゴロや、会社の愚痴をはくために飲み歩き、翌日は日中まで寝て休日を無駄に過してしまう。
そんな毎日を過している社会人は多いと思います。
しかも、社会人の平均勉強時間は一日6分といわれるほど、勉強していません。
また、勉強しようとしても、結局継続できない人も多いと思います。
だからこそ、社会人になってから少しでも勉強するだけで圧倒的に人生に差をつけられるのです。
社会人が勉強できない理由の代表的な理由を2つ紹介します。
・理由1:明確な目標がない
・理由2:勉強できる環境作りや仕組みができていない
理由1:明確な目標がない
理由の1つ目が明確な目標・目的がないからです。
今までの学生時代では、学生の仕事は勉強といわれるくらい期末テストや受験など、外部的要素で自然にゴールとなる目標設定することができたと思います。
しかし、二十歳を過ぎた社会人は選択の自由をもらったついでに、自分の行動に責任がつきまとうようになります。
それにより人生という長くて大きな舞台を走り切るには、自分で目標に向けてゴール設定をしなくてはいけません。
その目標や目的が明確なでなければ、人生という長い道のりで迷子になってしまいます。
理由2:勉強できる環境作りや仕組みができていない
明確な目標や目的があってもそれを成し遂げる実行力がないのが人間です。
やる気と気合だけのモチベーションを頼る勉強は三日坊主で終わります。
例えば、仕事から帰る途中まで「帰ったら勉強しよう!」と思っていても、帰宅後、気付いたらソファに寝転がってTVを付け、スマホを触り勉強はこのアニメを見てからでいいやと後回し…となっている方も多いでしょう。
そもそも、モチベーションがなければ勉強できないという思想があまり良くありません。
実行に移すためには「誘導させない仕組み」を作ることです。
あなたが行動できないのはあなたの意志が弱いわけではありません。
その行動のほとんどが習慣になり無意識化で行われているため、楽な方へ誘導されます。
では、そうならないために「誘導されない仕組み」を作ることが大切です。
例えば、帰宅したらスマホはいじらないで、ソファーから手の届かない決まったところに素早く置いてしまうとか。
TVを見過ぎて勉強できないならそもそもTVを置かないとか。
楽な方へ誘導される前にその原因を物理的に潰す環境を作ることで、欲望にかられることなく勉強ができると思います。
大事なのは、意識的に何に誘導されやすいのか?に気づき、直したい習慣を洗い出して物理的な対策を行うことが有効です。
人は「得するより、損したくない生き物」です。
だから、身銭を切って自己投資するのをおすすめします。
月額制ビジネススクールに入るとか、借りる本ではなく参考書を買うとかすると無意識に「損したくないから絶対にモノにするぞ」という気持ちがわいてきます。
そうしたお金を支払うことでさぼれない仕組みを作ることができます。
社会人が普通の勉強しててはいけない理由
実は学生時代の勉強は、労働階級を勤めあげるために作られた社会制度なんです。
日本の教育制度は欧州の産業革命以降、先進国に追いつくために優秀な労働者を作り上げるためにできたとされています。
そのため、基本的に同じような講義カリキュラムで構成されて、大学進学後、企業に就職し実働的な労働力で企業に貢献できるようになりました。
しかし、その過程で実際にVUCA時代に突入しました。
また個人で生き抜く時代に必要な税に関する金融知識や、資本主義で勝ち抜くルール、グローバルに強い英語力、プログラミング、データサイエンスについての教育は学校では学べません。
つまり、 資本主義の社会において全員がこれらの資本主義ルールを知ってしまうと国は税金が取れなくなり、組織が回らなくなることを恐れているため、日本の教育制度は産業革命以降の日本と変わらないわけ です。
社会人の多くはその社会に出て労働の違和感を実感します。
「学生時代に勉強したことって何の意味があったのだろう?」と全て無駄とはいいませんが、そのほとんどは無駄になりかねないことは事実だと思います。
要は「学生時代は言われたことをしっかりこなしゴールに向け着実に歩む」ように教育されました。
それは、企業に入って決められたゴールに向けて、上からの指示を正確にこなし着実に努力できるようにする為です。
だからこそ、社会人が学生時代の勉強をしていても自力で立って何かを成し遂げる能力は磨かれません。
今までの学びと同じでは意味がないのです。
そこで、社会人になって様々な実務を経験しながら改めて本質的な勉強が必要となってきます。
会社に言われた資格を取るだけでは学生時代と変わりません。
自分が自分の力で何かを成し遂げるために何が必要なのか?
考え自分に必要な勉強を自主的に取得することが大事になってきます。
社会人が勉強で得られるメリット
社会人が勉強で得られるメリットは多々あります。
はじめに、社会人の勉強時間は平均6分と伝えましたが、それだけ自分の意欲で勉強している人は周りにはほとんどいません。
やろうと思っても継続できない人も多いです。
だから、日本でまわりと差をつけようと思ったら簡単です。
早いうちに現実に危機感を感じ取り休日だけでも勉強すれば1週間~2週間とどんどん知識レベルに差をつけれられると思います。
では、勉強で得られるメリット4つを紹介します。
所得アップ
仕事のキャリアアップ
自分への自信
自分の軸の発見
所得アップ
現在日本は資本主義社会です。
今までは税金や金融知識の勉強をしてこなかったために源泉徴収や所得税とただ漠然と吸い上げられていました。
しかし、税金の知識を身につけるだけで国から徴収を未然に防ぐことができます。
ただ、勘違いしてほしくないのは決して犯罪を犯すわけではありません。
ちゃんと国のルールにしたがって行動していけばいいのです。
逆に今までお金の知識が0に近かった分、知識を増やしていけば着実に所得アップしていきます。
なぜなら、知らなかっただけで知っていれば得することは多くありますし、レベルアップのスピードも上昇していきます。
仕事のキャリアアップ
VUCA時代が来てコロナショックでさらにその時代の流れが加速し、ますます個人の能力が試される時代になってきました。
学生を卒業し1社だけに就職し働くという安定は崩れかけ、その願いはいつ叶わなくなるかもわかりません。
日々の業務だけを遂行しているだけでは、長い目線で人生を乗り越えられなくなってきました。
いかに早く資本主義で生き抜くスキルを獲得できるかによって、あなた市場価値はおおいに変わっていきます。
たとえ、起業や転職を考えなくとも、いつ人生転換期が来るかわかりません。
だから、いつ何時も自分のスキルや幅広い知識を勉強して、自分の市場価値を高めておく必要があります。
人生の大半は仕事の時間がほとんどです。
その時間を充実できるかはあなた次第ですし、充実度で選択肢もかなり変わっていきます。
自分への自信
今までは反強制的に勉強してきた面が多いですが、自分の意志で勉強することには大きな価値がついてきます。
それは「自信」です。
自分で興味や、好奇心をもって学習を勧めていくことで、その知識は反強制で勉強した知識よりも何倍も自分の知識となります。
その価値は決して誰からも奪われることはありません。
自分の成長への糧となり自然と自信となっていきます。
自分の軸を発見できる
自分は何が得意とか、やれることって自分ではよくわかりませんよね。
それには理由があり自分の可能性というのは、実際体験しないと経験値が上がりませんし、真の得意なことは見つかりません。
その為、日頃から同じ仕事だけを取り組んでいても体験という経験値は得られません。
ただでさえ、20代30代は経験値が少ないからです。
しかも、社会人になったら自立しなくてはいけないため生活費や遊びも自分で用意しなくてはいけません。
そうなっては経験に投資する資金はあまり多くは望めません。
だから、勉強というのは他人が経験してきたことが参考書や本を通して疑似体験することができます。
そうした疑似体験を学びで通し自分の経験値にすることで、気づかないうちに自分の得意分野や興味ある領域に気づき、「自分の軸」を発見させてくれます。
社会人がなにを勉強すべきか?
ここまで、社会人になってからの勉強がいかに大切なのかはお分かり頂けたと思います。
ここからは「じゃ~何を勉強すればいいの?」と思ってる人に向けて話したいと思います。
冒頭でも、話したように資本主義の社会では、学校教育だけでは人生を勝ち抜くためには不足しています。では、何を勉強すればいいのか?
わたしが20代の早いうちに勉強したら有利だと思う3つを紹介します。
・論理的思考力
・勉強すべきスキル
・勉強すべきジャンル
論理的思考力
一つ目に論理的思考力です。
これに限ってはすべての情報に対し処理能力が格段があがる。
また、どんなことにも応用が効くので、最初に身につけるべき能力です。
論理的思考力とは?=(ロジカルシンキング)
ロジカルとは、「筋の通った」「論理的な」という意味です。
論理的思考とは、物事を体系的に整理し、矛盾や飛躍のない筋道を立てる思考法です
要は木の枝のようになぜそうなったのかを要素分解する力です。
主に問題解決を考える場面で力を発揮できるようになります。
勉強するべきスキル
学生時代から下記のスキルを獲得しておけば、社会人になってから有利になります。
これらのスキルを社会人になってから学ぶのは、かなり根気が必要となりますし、時間がかかります。
ですが、早いうちにマスターできればそこに磨きをかけられますし理解も早くなります。
だからといって、今スキルを持ってない人に諦めろとは言いません。
今からでも学んでいきけば、5年後、10年後に圧倒的に活躍の幅が変わっていきます。
勉強するべきジャンル
論理的思考力も、勉強すべきスキルも、ジャンルとしても入りますが、もっと大まかに人生に必要となる、これだけは必ず知っておいてほしいジャンルが下記になります。
・インターネットリテラシー
・お金の勉強(簿記、会計、税金、投資)
・英語
これらの3つの教育ジャンルをマスターすることで社会という大きな共存世界で生き抜くことができます。なぜなら、これからの世界でなくなることがなく基礎基本の教養となるからです。
「インターネット」の情報はこれから永遠と大きくなっていきます。そこでネットリテラシーがないと情報を処理するために必要な検索能力が磨かれていきません。しかも、仕事をする上でジャンルを問わず、PCの基本操作スキルがないと仕事も捗りません。
「お金の勉強」については特に日本の学校教育ではあまり教えられる機会がありません。そのため、自分で興味を持って勉強していかなくてはなりません。そこで、お金の教養を学ぶにあたり会計・簿記などを学ぶことでお金の基本スキルを獲得できます。
そして、最後に「英語」です。これからの時代、翻訳機能がついた機器は増えていくから自分には必要ないと思われがちですが、もしあなたがキャリアアップや充実したライフをおくりたいのであれば必ず勉強しておきましょう。理由としては、英語の読解力があると自然と他の人より情報量が圧倒的に変わっていきます。時代の流れはいつだって英語圏から始まります。そのため、英語の読解力がある人は一足先に最先端の情報を仕入れることができるからです。現代において情報の格差は人生を左右するほど、知識は重要なものです。
おすすめする勉強方法と継続方法
社会人の勉強が大事なのは間違いありませんが、ただ闇雲に勉強してはいけません。
人生において一番大事なのは時間という資源です。
それを浪費しては意味がありません。勉強する上で軸にするといい3つの事があります。
1.全ての軸となる論理的思考力が学ぶ
2.短期的成長スキルの勉強
3.長期的成長スキルの勉強
この3つを軸に勉強する内容を決めていきましょう。
ステップ1:計画を立てる
勉強する内容を決めたら「いつ」「何を」するか、実行計画を作っていきましょう。
明確な計画を立てなければ、人はやる気だけでは3日坊主と継続できないようになってしまいます。
例えば、休日の午前中に勉強しようという抽象的な計画を立ていてもいざ休日になれば、昨日の飲み会の疲れで午前中ずっと寝てしまうこともあります。
半日丸々潰してしまったと焦り、此処から後れを取り戻そうと勉強するということはよくあると思います。
だから、「日曜日の午前8時~11時に簿記教材の○○章まで取組む」など、できるだけ具体的に計画を立てておくと、正確な時間配分で取組むことができます。
ステップ2:継続できる環境作り
勉強場所は、「誘惑にかられない」場所をおすすめします。
自宅やカフェ、図書館、会社の会議室、自習室など、集中できると感じる場所は人それぞれです。
その際に、スマホはできるだけ触りにくいように鞄の中にしまうなど、物理的に離す工夫もしましょう。
自分にとって集中できる勉強場所を見つけてみてください。
ステップ3:行動トリガー発動方法
トリガー行動とは、条件がそろった状況で無意識に行動してしまうことです。
例えば、歯磨き粉のついた歯ブラシを口の中に入れたら歯を入れますよね。
このように条件がそろった時に行う行動を「トリガー行動」と呼びます。
勉強を継続するには習慣にしなくてはいけません。
そこで習慣化のコツとしてトリガー行動をセットで考えることをおすすめします。
このように習慣の中のプログラムをトリガーにして行動(アクション)を促すと簡単に習慣化できます。
つまり、習慣化したい行動に対してトリガー行動もセットにすることです。
例えば、早起きして勉強をしたい時。「目覚め」「コーヒー」「読書」「勉強」この4つをトリガーにして、行動の連鎖を引き起こしていきます。
「目覚め」➡「コーヒー」➡「読書」➡「勉強」の順にやりたいことを並べてこの順番で習慣化させていきます。
そうすることで、それぞれがトリガーとなり次の工程へ自然に流れるよにトリガー行動のスイッチを起動させていくのです。
それにより、やりたいことと習慣が一致するので無意識に行動の連鎖が起き目標に向け行動できる自分が完成できます。
ただ、これには習慣化する必要があるので習慣になるまで毎日意識的に行動が必要となります。
人は習慣化するまでに21日間 と言われています。
この期間がもっとも大変ですが、ここを乗り切れば無意識に行動でき楽になると思います。
ステップ4:勉強時間の確保
勉強の時間を確保することは、もっとも重要です。
今まで勉強してこなかった社会人が陥る罠があります。
それは、今までの行動時間で勉強ができると思っていることです。
そんな勘違いをしている人は今すぐその考えを捨てましょう。
何度も言いますが時間は有限です。
どの世界も時間だけは平等です。
そこで、今までと同じ時間の使い方では勉強に使える時間は生れません。
だから、時間の断捨離しましょう。
具体的な計画に対して着実に勉強に集中できる時間を確保し、普段の生活の中で無駄な時間は徹底排除します。
ステップ5:中間目標
人はゴールを定めて行動に促されますが、最初のアクションだけでは大きな目標前に妥協してしまう恐れがあります。
そうならないためにも、中間目標の設定が必要となります。
実は人には小さな問題を一つ一つクリアしていく毎に達成感を与えられることにより、その勢いを伸ばすことができます。
ステップ6:隙間時間の活用方法
大まかな勉強の時間は確保できたと思いますが、そこまでなら勉強する人側からすれば当たり前のことです。
さらにブーストをかけ一流と二流との差もしくは、ライバルとの差をつけるのなら「隙間時間」を有効活用しましょう。
たった5分単語帳を読んだり、電車の通勤時間にオーディオブックを聞いたり、車で通勤するときにeラーニングで動画学習したりと5分の隙間時間を使うことで、無駄な時間を減らすことができます。
そうすることで資料をまとめに使うはずだった時間を短縮でき、他のタスクに時間もつくれるよになります。
ステップ7:勉強の効率と脳の理解
学習効率を高めるためには脳の理解 が必要不可欠になります。
脳の構造をしれば、記憶しやすい仕組みや状況を意図的に作り出せるようになります。
脳の記憶部位に海馬が存在します。海馬は記憶を取捨選択し大記憶領域に記憶させる機能をもっています。
そのため、記憶の定着させるにはその海馬と大脳の記憶通路を行き来しなくてはなりません。
重要な情報だと判断させるには、その記憶を何度も繰り返す必要があります。
すなわち復習が大事なんです。
まとめ
社会人で自分の人生を立派に生き抜くことはこれまでの学歴とか実績は関係ありません。
確かに今の自分を作ってきたのは今までの自分が作ってきたものですが、 未来の自分を作るのは今の自分でしかないこと を忘れないでください。
これから 転職や独立を考えている方、いない方もどちらにせよVUCA時代において”もしも”の備え が重要となってきます。
その”もしも”のためにも社会人なりの勉強方法をマスターしてください。
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